ハローワーク香美 様
高知県で隣り合う香美市と香南市は、2つの市で1つのハローワークを運営しているということで、そのハローワーク香美の所長である、原 幸司 様に、香美市と香南市の就職の現状についてお話を伺いました。
新卒者に対してのきめ細かな就職支援を行う
ハローワーク香美では、新卒者(在学生および 既卒3年以内・中退後3年以内の方)を対象に、セミナー開催、職業適性診断、応募書類の作成アドバイス、個別面接練習、カウンセリングなど、さまざまな支援活動を行っています。また、大学や専門学校などに出向いて出張セミナーなども開催し、きめ細かな学生の就職支援を行っています。
高知県と都市部の給与差に着目。高知県での事業展開のヒントとして、事業者・雇用者双方のメリットに繋げられないか
高知大学の先生も言われているように、学生の希望する就職先は、製造業や公務員、金融に偏りがちで、IT企業に就職を希望する人は、まだ少ないのが現状のようです。
基本的に事務職を望まれている方が多いようですが、県内で事務職に就労した場合の給料の実態と、求職者が希望する給料に差があるのが課題で、その部分を解決していくにはどうしたらよいか、と考えられていました。
(高知県内への企業の誘致という観点では)東京などの都市部と、高知県では(生活コストや物価の地域的な実情もあり)給与水準が違ってくるので、県内に企業を誘致したり、事務所を設置される場合には、その辺りを高知県で事業を展開する際のメリットとして考慮していただきたい、という内容を、例をあげながら説明くださいました。
例)東京など都市部では、給与15万円の仕事の場合、高知県では同じ業務内容でも10万円程度に下がるのが実情。
仮に13万円で人材を募集すると、企業にとっては、都市部よりもコストを抑えながら良い人材を集められ、県内の学生や求職者にとっても良い働き口を得られ、双方にとってメリットになる。
このように、現状の課題を解決するための具体的な提案を、就職支援という立場から話していただきました。