発表から見る平成30年度の企業主導型保育園整備のポイント
企業主導型保育園を管理・監督する児童育成協会より
平成30年度の募集概要が発表になりました。
開園希望者が増加する一方である当事業。
応募の審査も厳しくなってきています。
そこで今年度の募集の概要と、応募のポイントを見てみたいと思います。
募集概要
児童育成協会より発表になっている概要です。
http://www.kigyounaihoiku.jp/
■募集期間
平成30年6月15日(金)~7月31日(火)17時30分まで
■募集枠
2万人分程度
■申請に当たっての注意事項
・地方公共団体において定める認可外保育施設の設置基準に適合していること。
・保育施設の設置場所が市街化調整区域に当たらないこと。
または、市街化 調整区域に当たる場合であっても、地方公共団体において
保育施設の設置 が認められていること。
・保育施設の用途変更の必要性を確認していること。
用途変更が必要な場合 (床面積が100㎡超の場合など)には、用途変更が
可能であること
・避難経路及び避難口誘導灯の設置、消防用設備について、消防法や条例等の
基準を満たしていること。
・調理施設について、施設定員に応じた食品衛生法等の基準を満たしていること。
・地域枠を設定する場合、当該地域の保育ニーズを踏まえた設定とする観点から
地方公共団体に相談を行っていること。
・社会保険料(子ども・子育て拠出金等)及び税金(所得税、法人税、事業税、
住民税)を滞納していないこと。
■優先的に考慮する項目
①多様な働き方に応じた保育の提供
→早朝開所の実施(7時以前開所)、夜間開所の実施(22時以降開所)、
休日開所の実施
②待機児童対策への貢献
→施設設置予定の市区町村における、認可保育所等への入所申込みを行ったが、
入所できなかった人の数の多寡。
③その他
→中小企業による設置(共同利用の相手先が確保されている場合には更に評価)
昨年度からの変更点
昨年度と比較して、審査の前提や注意点が明確化されています。
また、2万人の数を超える応募が見越せることもあり、審査の優先ポイントも
明確化されました。
益々開園に向けて状況が厳しくなっていることが見えます。
開園のポイント
厳しくなっているとは言え、ポイントが明確化したことで準備することも
明確化出来るようになったと思います。
現状考えられるポイントを当園の申請実績を交えて考えてみたいと思います。
事前協議
開園に向けて事前に協議する必要がある場所が何箇所もあります。
・自治体(市区町村)
・消防
・保健所
・バリアフリー
・地区計画 など
開園を考えている地域で必要な協議は早めに進めましょう。
その中でも特に今回重要になってくるのが「自治体」との協議です。
(地域枠の設置を考えている方)
その地域で本当に保育園が必要なのかを自治体と協議をしましょう。
待機児童数を公表している自治体は多いですが、本当の数字や
保育園の整備計画等を聞くことが出来ます。
自治体によっては地域枠を設ける起業主導型保育園を設置することで
保育園の整備計画を変更する地域もあります。
地域の現状をヒヤリングすると共に、地域に必要な保育園となるためにも
自治体を協力していきましょう。
ちなみに、起業主導型保育園は「認可外保育園」となります。
そのために全く関与しない自治体もありますので、その時はその時で
必要な保育園作りを進めましょう。
企業としての保育園の必要性
本来の目的ではありますが、企業としての保育園の必要性をきちんと
整理する必要があります。
保育園は人の命を預かる継続した運営が必要な事業です。
その分リスクも大きいです。
補助金が出て比較的始めやすいから保育園を始めるという感覚な方も
いらっしゃるのは事実だと思います。
この事業の本来の目的を忘れずに計画を立て、開園までのストーリーを
まとめていきましょう。
このストーリーは採用にも関わってきます。
きちんと「なぜこの保育園が必要なのか」「どういう保育園を目指すのか」を
表現することでスタッフの採用が有利に働くことは間違いないです。
当園でもこの部分をきちんと表現することでスタッフの募集に成功しています。
共同利用の獲得
中小企業で単独設置・単独運営で定員を埋めながら運営していくことは
なかなか難しい部分があります。
起業主導型保育園では「共同利用」ということで、共同利用に同意した
企業のお子様のお預かりすることが出来ます。
今回はこの共同利用に関して整備費で連携費用の加算があります。
事前の地域や関連企業と協議し、共同利用を相談していきましょう。
まだまだ細かい点は多いですが、今から動ける基本的な部分をまとめてみました。
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